- 2006年05月25日17:45
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死者・邂逅・希望
山の上に大きな墓地を見付けた。無数の墓石が山の峰に所狭しとちりばめられている。その中を通る一本の道。山頂までのその道は、まるで多くの死者が並走しているかのようだ。古来より多くの人々は死者を高くに埋葬した。権力者は常に上に・・・と言う卑屈な了見も有ったかもしれない。しかし、オレはもっと人間的な何かなような気がしてならない。例えば、男が死んでしまった時、その男は最後にこう愛していた女に呟く。「オレが死... - この記事を見てみる ⇒
- 死者・邂逅・希望
- 2006年05月25日17:45 cat : 世界観
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山の上に大きな墓地を見付けた。無数の墓石が山の峰に所狭しとちりばめられている。その中を通る一本の道。山頂までのその道は、まるで多くの死者が並走しているかのようだ。
古来より多くの人々は死者を高くに埋葬した。権力者は常に上に・・・と言う卑屈な了見も有ったかもしれない。しかし、オレはもっと人間的な何かなような気がしてならない。
例えば、男が死んでしまった時、その男は最後にこう愛していた女に呟く。「オレが死んだら小高い丘の上に埋めてくれ」・・・と。男は理由も告げずに息を引き取る。女は、言われた通りに小高い丘の上に男を埋葬する。それは実は男の最後の優しさで、きっと自分が死んだ後、女は落ち込んで下ばかり見て生きる様になる。でも自分が小高い丘の上に眠っていれば、自分を見る時だけでも、それが例えほんの一瞬であっても、女が下を見なくて済む。そうやって作られたその墓の周りにはいつしか、同じように考える人たちが集まり、この墓地が出来た。
・・・みたいなね。
気が付くと、市内を一望できる公園に着いてた。
素敵な場所だ。あのデカイ墓地の中を通る道を渡らなければこの公園には来れない。ここに来るためには、いつも死者に包まれなければいけない。そうやって来たこの場所でオレは、少しだけ死者たちと同じ目線立つことが出来る。
いつしか本当にオレが死んでしまった時・・・その目線に立つことが出来るんだろうか?大切な人がいて、大切に想ってくれる人がいて・・・アッでも、悔い残してってのはヤダな・・・- 関連記事
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つぶやきの一言
Author:志茂田 聾二
偶然と必然に彩られたまま
気がつけば
こんな瞬間を過ごしておりました
長い一日が過ぎ
短い一年を過ごし
新しい命とともに
ただ
目の前にある情景を
少しずつ刻み込む毎日に
もうそれで
何も足りないものなど
ありはしなくなりました
カピ次郎君とカピニュウム3世

黒うにん
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つべこべ
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